洗濯機 を購入するにあたり、まずは洗浄能力が良い事これが一番重要視するポイントです。
機種は、縦型、ドラム式、二曹式洗濯機、乾燥付きなど、求めている能力や機能があると思います。
各ご家庭や個人の用途に適した洗濯機とはどんな機種がいいのか?
洗濯機の購入前に知っておきたい基本知識からご案内させていただきます。
1、洗濯機 の大きさ
まずは大きさ(容量)です。
ご自身やご家族の生活に合った大きさを選ばないと、1日に何回も洗濯しなければならなかったり、詰め込みすぎで汚れ落ちが悪かったり、電気代、水道代などの光熱費がかる結果になります。
1日の大半を洗濯で使ってしまうのは勿体ないです。
小さい洗濯機で洗濯物をギュウギュウに詰めてしまいますと!
洗剤を投入しても泡立ちが悪く界面活性作用が発揮できません。
汚れ落ちが悪いばまりか、衣服に洗剤が残留してしまうということです。
一回に洗濯する量を把握することが大切です。
1回に出る洗濯の量を把握する。
1日に1人あたりの洗濯量は約1.5kgだと言われていますので、それを基準として1週間に何回洗濯するかで考えみましょう。
2人家族が1週間に3回洗濯する場合
2人×1日の洗濯量1.5kg×7日=21kgということは1回に7kgの洗濯です。
自ずと選ぶ 洗濯機 の大きさが見えてきます。
*洗濯物1.5kgとは、ワイシャツ1枚、パジャマ1組、トランクス1枚、長袖シャツ1枚、綿パン1枚、タオル2枚、靴下1足相当
ー注意点ー
●目一杯詰めて洗濯すると、洗濯槽のかくはん力が発揮できず洗剤の泡立ちが悪くなってしまいますので、出来れば大きめな 洗濯機 の購入をお勧めします。
●能力の小さい洗濯機で洗濯すると、モーターに負荷がかかりますので、寿命が短くなります。ベルトドライブの場合は、ベルトが伸びやすくなります。
最近は10kgクラスの洗濯機も発売されていますので、価格や設置場所と合わせて考えてください。
2、縦型 洗濯機
日本で洗濯機といえば、ドラム式が出てくる前は縦型洗濯機が主流でした。
縦型洗濯機は上方から洗濯物を入れると、洗濯槽が渦を巻いて回転し洗浄するタイプです。
洗濯能力は4.2kg〜10kgまで揃っていますので、新社会人の一人暮らしの方から大家族の方まで生活環境に合わせて選べます。(最近は2kgクラスの洗濯機もあります。)
縦型の洗浄方式
基本は揉み洗いです。槽を左右の回転・槽内側の凹凸部での摩擦を利用した洗浄です。
各メーカーは、洗浄力を上げる為に泡洗浄・高濃度付け置き洗浄・上下の水流を取り入れたたたき洗いなどで洗浄能力を高めています。
縦型はインバーター方式とノンインバーター方式がある
●インバーター
電気・水道代が安い!
洗濯の量に応じてモーター回転数を制御することで電気代の節約をします。少ない水でも洗浄力がよく、洗濯物に合わせて洗い方を細かく調整できますので、節水効果が高くなります。
モーターもダイレクトに洗濯槽に直結していますので音も静かです。(ダイレクトドライブ方式)
●ノンインバーター
インバーター洗濯機に比べ本体の購入価格が安い
ノンインバーター 洗濯機 は、細かな可変はできませんので電気代や水道代ではインバーター洗濯機に軍配が上がります。
モーターは、ベルトで洗濯槽を回転させる仕組みになっていますので、インバータ洗濯機に比べ音がうるさくなります。
洗濯槽の安定感もインバーター洗濯機には勝てません
●ベルトドライブとは
*ベルトドライブはゴムベルトで洗濯槽を回しています。通常使用している限りではベルトが空回りしたり、回転が弱くなったりはしませんが、使用頻度が高かったり湿度の多い場所など洗濯機にとって使用環境の悪い場所での使用が多い場合は、ベルトが悪くなり交換が必要となるケースもあります。
ベルト自体は安く取り寄せできます。交換も洗濯機の下部を持ち上げ入れ換えるだけですのでそれほど難しくありませんが、不得意な方はメーカー修理を依頼することになると思います。
出張修理の場合、部品は安いが出張するだけで数千円もかかり、さらに修理代金(技術料)かかります。
洗濯槽の造りプラスティック槽とステンレス槽
全自動洗濯機はプラスティック槽と、ステンレス槽の二種類です。
ステンレス槽がおススメ!
ステンレスは除菌効果を持っているためカビ菌が付きにくい。
さらに抗菌加工、agイオンや放出イオンによりカビ菌を抑制しています。
実際、洗濯槽の内側(表面)は常時洗濯をしているのと、すぐに乾燥しますので菌や汚れがつきにくい。しかし裏側には湿気がたまりやすく洗剤の残りカスなどの影響もあり、カビ菌が繁殖する原因にもなります。メーカーは抗菌使用だけでなく槽洗浄機能や槽乾燥機能をつけて清潔に努めています。
プラスティックではなんでダメ!
ダメな訳ではありません。プラスティックは表面がツルツルに見えても拡大していくと無数の小さな穴が開いています。(貫通しているわけではありません)
ということは、『その細かな穴に汚れがたまっていく』と言うことです。マメなお手入れをする必要があります。
このように洗濯槽の内側は、見て確認出来ますが、見えない裏側が汚れています。下の写真を見ると洗濯物が不安になります。
洗濯槽洗浄機能は付いていても、それだけではこびりついた汚れは取れません。
そこで洗濯槽洗剤を使用して槽洗浄を行なう必要があります。
ドラックストアで安価な洗剤も売っていますが、家電メーカーが販売している商品は洗浄効果が高いので汚れ落ちもよく安心感が違います。
風呂水ホースで節水
風呂水ホース付きの機種は洗濯機本体に付属しているホースを、本体の風呂水使用口に差し込み、お湯が入っている浴槽にホース先端を投入します。あとは本体の風呂水使用ボタンで操作するだけです。
風呂水を利用するだけで、かなりの節水が出来ます。
風呂水で洗浄能力の向上
お風呂に入って1日の疲れをとる。日本人でしたら湯船にお湯をはって浸かる方は多いのではないかと思います。ただせっかく溜めたお湯を使い終わったら排水して捨ててしまうのはもったいないと思いませんか?
風呂水は軟水度が増して、洗濯に使用すると洗剤の溶けも良くなり、洗浄能力も向上します。
すでに使用されている方もいると思いますが、ニオイが心配で使用されない方もいると思います。
残り湯のニオイが心配な方は、最後のすすぎ洗いを水道水ですれば問題ありません。
上手に利用すると洗浄力が良く省エネにも効果的です。
◉ポンプ別売品
風呂水ホースがついていな機種は、別売りの風呂水ポンプセットが販売されています。少しでも節水したい方は是非利用してください。
風乾燥とは
最近の洗濯機には風乾燥機能がついています。上部の扉部に吸気口がありそこから風を取り入れ脱水しながら衣類の水分を飛ばしていく方法です。
完全乾燥ではなく干す時間を短縮するという考え方です。
実際使ってみると干す時間は確かに短縮されますので、梅雨時などには結構使える機能です。
温風乾燥機能(風乾燥とは違います。)
縦型の洗濯乾燥機の温風乾燥方式は、ヒーターで温風を送り込む乾燥方式です。ヒーター乾燥でも、さらに2つの方式の空冷乾燥と水冷乾燥があります。
・空冷乾燥
温風で洗濯物を乾燥するときに洗濯物に含まれている水分が放出されますが、そのまま外に放出されるため周辺の温度が上がり高湿になる。あまり高湿にならないように、水冷乾燥方式よりヒーターの能力(温度)を下げ乾燥させています。
・水冷乾燥
周囲の温度湿度が上がるのを防ぐため、排気時に出る湿気を水で包み込んで排水する方式です。空冷乾燥より高い温度で乾燥しますので、乾燥時間が空冷乾燥方式より速く出来るが、乾燥時に水を使用しますので水道使用量が多くなります。
●定格洗濯乾燥時間
約180分〜220分
メーカにより差がありますが、ドラム式よりは多少時間がかかります。
●使用水量
10kgの全自動洗濯乾燥機の場合
定格洗濯時:約100L /定格洗濯乾燥時:約120L
●使用電気量
洗濯時 約70〜90Wh 位
定格洗濯〜乾燥 約2000〜2300wh位
乾燥時1000〜1200w位の電力が必要です。
●音
インバーター洗濯乾燥機
洗濯時は約30〜35dB前後・脱水時は約35dB・乾燥時は約45dB前後です。
メーカーにより多少違いはありますが、大体これくらいが平均です。
ノンインバーター洗濯機
洗濯時は約35〜40dB前後・脱水時は約45~〜50dB前後です。
メーカーにより多少違いはありますが、大体これくらいが平均です。
3、ドラム式洗濯乾燥機
ドラム式に買い替えを考えている方も多いのではないでしょうか?
欧米はドラム式が支流ですが、日本では2000年くらいから各メーカーが力を入れて販売するようになりました。
初めは縦型洗濯機に比べ機能や性能も劣っていましたが、次第に洗浄力や節水性、省エネ性などの技術が向上し様々なタイプが販売されています。
ドラム式の場合、縦型洗濯機とは違いプラスティック槽、ノンインバーター、ベルトドライブなどはありません。
ドラム式洗濯機乾燥機設置について確認が必要です。
ドラム式の場合、重量が70~80kgくらいあります。縦型洗濯機10kgクラスですと約50kg前後ですからかなり重さが違ってきます。設置場所によっては補強板が必要なこともあります。
例として日立から発売されている補強板です。
排水位置の確認
縦型洗濯機もそうですが、ドラム式の場合は、本体の重さがあります。
設置後に本体を動かすのは相当な手間がかかりますので、事前に設置場所の確認は重要です。
排水口が本体を設置しても隠れなければ、排水ホースを差し込むことができますので問題なしです。
排水口が本体の下にきてしまう場合は、真下排水ユニットを購入して設置時に一緒に設置してもらいましょう。
●例としてパナソニックの真下背水ユニットN-MH1
水道の蛇口の確認
洗濯機本体に蛇口がぶつかってしまい給水ホースが取り付けできないというケースがあります。
この時は、蛇口交換が必要です。それほど難しくはありません。
蛇口先端だけ交換する方法や、全体を交換する方法がありますが、どの程度ぶつかるかにより部材は違ってきます。場合によってはご自分でも取替えできます。(ただし元栓は止めてくだい。一回元栓を止めるのを忘れて交換した時がありましたが水の勢いは凄いですよ)
パナソニックから発売されている水栓です。
先端(自在パイプ)を交換するタイプもあります。
給水ホースが取り付けできない蛇口形状の代表的な形です。この他にもあります。
●ドラム式洗濯乾燥機洗濯容量・乾燥容量
洗濯容量は11〜12kgまで洗浄できる機種があります。
乾燥容量は6〜7kgまでの乾燥が可能です。
●洗浄方式
縦型洗濯機はもみ洗いが中心ですが、ドラム式は横(斜め)に洗濯槽がついている関係で叩き洗いが中心の洗浄方式です。
ドラム式は縦型洗濯機に比べ洗浄能力が低いとされてきましたが、泡洗浄、温水洗浄、高濃度洗剤での洗浄、温風洗浄、高圧洗浄、シャワー洗浄などを組み合わせることで縦型にも負けない洗浄を実現しています。
・乾燥方式
コンプレッサーの熱を利用したヒートポンプ乾燥。
運転時に発生する熱を利用したヒートリサイクル乾燥。
ヒーター乾燥。
上記の3種類がドラム式の乾燥方式です。ヒーター乾燥は縦型洗濯の乾燥方式と同じですが、ドラム式の乾燥方式であるヒートポンプ式乾燥、ヒートリサイクル乾燥は省エネ性が高くなっています。
ドラム式の乾燥方式は、上〜下〜上の回転に温風当てながら乾燥させるのでシワが少ない。縦型洗濯乾燥機の場合は横回転の狭い洗濯層での乾燥のため、シワがつきやすい。
温風温度も縦型が80℃近い温風、ドラム式は約60℃の温風のため繊維が痛みにくい。
●乾燥時間
11kgのドラム式洗濯乾燥機の場合
定格洗濯乾燥時間約150分〜200分
メーカーにより差があります。
●使用水量
ドラム式洗濯乾燥機の大きな特徴の一つが使用水量です。
洗濯時に斜めドラムにたまっている約35Lの標準水量を使用して洗濯していきますので、縦型洗濯乾燥機に比べるとかなり節水です。
・11kgのドラム式の場合、洗濯時水量約70Lですが、同じ11kgの縦型式の場合、洗濯時水量約100L
洗濯乾燥まで行った場合、縦型の水冷乾燥方式と比べると2倍くらいの使用水量の差がでてきます。何故かというと縦型の水冷乾燥は、外に熱気を出さないため乾燥時に水を20Lくらい余分に使用するためです。
●使用電気量
洗濯時 約60〜70wh位
定格洗濯〜乾燥 約600〜800wh位
メーカーにより多少の違いがあります。
●音(夜も洗濯したい)
音的には、ドラム式もインバーター式の縦型洗濯機も同じくらいですので設置をしっかり行い振動を抑えれば問題なしです。ただし縦型はインバーターでないとダメですよ!
洗濯時は約30〜35dB前後・脱水時は約35〜40dB・乾燥時約45dB前後です。メーカーにより多少違いはありますが、大体これくらいが平均です。
エアコンの室内機のファンの音が40dBくらいです。
4、二層式洗濯機
好きな方結構多いです。
二槽式を知らない方も多いと思いますので説明させていただきますと、洗い・すすぎ・脱水を分けて行います。
洗濯とすすぎが同じ槽(下の写真で言うと左側)、脱水槽(右側)との合計2槽でできています。
工程ごとに人の手でタイマー設定やすすぎ設定を行います。
全自動洗濯機のように洗濯物を入れて洗剤を投入したら設定完了で、脱水や乾燥まで終了しているというわけにはいきません。
でも良い点も多いので愛用者も多いです。
・洗濯の状態(汚れ落ちなど)がよく分かる
最近の全自動洗濯は洗濯の状況は見えにくですが、二槽式の場合はオープン状態で洗濯しますので、回転・泡の状態が確認できて汚れが落ちているのがわかりやすい。
・すすぎの水の綺麗さが分かる。
やはりオープン状態で水を注入しながらすすぎを行いますので、水の透明度がよく分か理ます。
・途中投入が簡単
全自動の場合、洗濯が開始されると上フタやドアにロックがかかりますが、二槽式はいつでも投入可能です。
・途中で時間を変更することが簡単にできる。
タイマーがダイヤル式なので、途中で、もう少し洗いたい・すすぎたい・脱水したいと思ったらすぐにダイヤルを回すだけで時間の変更可能です。
手間はかかることはありますが、洗濯物が綺麗になっていることを確認しながらできる点が1番のいいところだと思います。
●音
洗濯時 約45dB〜50dB位
脱水時 約50dB〜55dB位
●使用水量
4.5〜8kgクラス
30〜40L前後(目安ですので洗濯の仕方により変わります。)
洗い水量は一定ですが、すすぎ時間やすすぎ方の仕方次第で調整することができます。
●電気代
洗濯時 約300〜400w位
脱水時 約200w前後
別売の乾燥機を取り付けしたい場合
知っていますか?
洗濯機にアングルをつけて専用の乾燥機がついている洗濯機+乾燥機というセット。
乾燥専用機
・大きさは4kg〜6kgが発売されています。
・約710w〜1200w位の消費電力
・空冷乾燥のため乾燥機の外側は熱気が出ます。
設置するには洗濯機背面に乾燥機アングルを固定させ洗濯機と一体化させる。または、足付き乾燥機スタンドを立てて、上部に乾燥機を固定する。この形が洗濯乾燥機として一般的でした。
メリット
洗濯しながら乾燥出来ることが良い点です。
乾燥が比較的早く出来る。
シワがつきにくい
デメリット
洗濯機の上部に取り付けしますので高さが必要。
コストがかかる。
アングル(設置台)が必要。