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おいしいご飯 のためのお米の研ぎ方と炊飯器のお釜
おいしいご飯 を頂くためにはお米研ぎ方とは重要です。
高級な炊飯器を使用しても、正しい米の前処理や研ぎ方をしないと米の美味しさを最大限の発揮できませんので、まずは正しい米の研ぎ方からスタートしましょう!
お米の簡単ウォーミングアップ
高温で炊き上げる。
ご飯をおいしく炊き上げるには、お米を98℃以上の温度で20分以上保つことが重要ポイントだそうです。
温度が低かったり時間が短いと、お米のでんぷんのアルファー化が十分に進まず、ふっくらと甘みのあるご飯が炊けないと言うことです。
実際低い温度(60℃くらいの保温温度)で炊飯したことがありますが、食べられた状態ではありません。
ボソボソ感・ザラザラして甘さも何もなく、まずいとしか言いようがないです。
よく聞くアルファー化とは何?
米の成分中の75%ほどがデンプン(βデンプンと言います)ですが、そのほとんどがアミロースとアミロペクチンです。この割合の違いで粘りが変わります。
米の状態では高分子(糖がたくさん手をつないだ状態)であり、そこに水と熱が加わると糖と糖の間に隙間ができ、単分子となり水が入り込み膨張します。これを粘化(アルファー化)と言います。
アミロペクチン、アミロースとは?
デンプンを構成している主成分です。それぞれ形状や特性も違ったものを持っています。アミロースはブドウ糖が直線状に並んだ比較的小さい分子。
アミロペクチンはアミロースが枝分かれして広がり分子が大きくなったもの。
米の研ぎ方
米の研ぎ方で美味しさがかなり違ってきます!
極端ではありますが、泡立て器で米を研いでいる方と、丁寧に水を変えながら研いでいる方のご飯を食べ比べてみると、炊き上がりのお米の風味や味が各段に違うのがわかります。
お米の美味しさの違いが米の値段だけではないのです。
精米の仕方(精米の温度や精米方法)や精米からの時間、季節による浸し時間などによっても米の味は違ってきます。本当にこだわったらとても難しいですが、下記の基本的な研ぎ方が現段階のベストな研ぎ方です。
1)はじめは軽くすすぎ、すぐに水を捨てる。
下の写真の状態は、出来るだけ短くしてすぐに水捨てを行ってください。
この状態で時間をおく置いてしますと、ぬか臭いご飯になってしまいます。
出来ましたら、最初の水入れは浄水器を通した水か、ペットボトルの水をおすすめします。乾燥された米が一番はじめに水分を吸収するため、塩素の入った水道水でない方が良いです。
20回くらい指を立てて時計回りに優しく回転させる。水の中で研ぐと、米の摩擦がおこらず研げずにぬかくさくなるので、必ずコメだけの状態で研いでください。
米を押し込まないことが大切です。
研いだらすぐに水を投入して捨てる。
泡立て器で研ぐのはもってのほかダメです。(米を傷つけてしまいます。特に最近のこめは砕けやすいので注意が必要です。)
この工程を2回程行います。
研いだ水はすぐに捨てる。
2)次のすすぎは2回くらいが目安です。
ある程度の透明さで白さが多少残るくらいで大丈夫です。
研ぎすぎや、すすぎ過ぎは禁物です旨味まで逃してしましますので!
*水の中で研いだ場合と、水をしっかりきって研いだ場合で食べ比べて見ました。
水をしっかりきって研いで炊き上がったご飯は、蓋を開けた瞬間に美味しそうな香りが漂ってきます。味自体も、雑味のない味と香りが口の中に広がります。水の中で研いだ米は、米をかき混ぜているだけで実際は研げていないのと、水中のぬかを吸収してしまうため、炊き上がった米は、ぬかの臭みが前面に出て香りも味も同じ米とは思えません。
水位を合わせる。
新米は水分を多く含んでいるため若干少な目にする。
3)浸し時間を取る
季節(水温)によって多少違ってきますが、1時間30分〜2時間くらいが目安です。
水分を吸収させることは米の炊き上げ時の食感や旨味に影響が出ます。
*浸し時間を変えて食べて見ました。
冬場の冷たい水で30分浸した米を食べると、水分が足りないような硬い食感で甘みも足りない感じです。
浸し時間を1時間にしてみると30分よりは良かったのですが、いまいち弾力が足りないようでした。色々試した結果1時間半から2時間が米の食感と甘みが出てよかったです。
4)炊き上がりましたら、フタを開けず10分くらい蒸らす。
5)シャリ切り
ここで重要なのが、蒸らした後のごはんを釜の底からきるように混ぜ余分な水分を飛ばす。これがシャリ切りです。米を潰して粘りは出さないように上手にきってください。
以上が美味しいく炊き上げるコツです。
ほとんどの炊飯器は米の研ぎ方さえしっかりやっておけば、浸し時間や蒸らし時間は自動でやってくれますので、米研ぎだけが力を入れるポイントです。
先ずは 炊飯器の購入 の前に、基本となるマイコン電子炊飯器とは
IH炊飯器が発売されるまではマイコン炊飯器が主流でした。
マイコン炊飯器は本体底にあるヒーターが加熱し、内釜に熱を伝える事で炊飯を行います。底部のヒーターの場合、釜全体に熱が伝わりにくいので炊き上がりにムラができやすという弱点がありました。
おすすめポイント
お米は炊き上げ温度が大切ですので、米の量を多くするとその分温度が全体に伝わりにくくなってしまします。3合炊き炊飯器の大きさでしたら、マイコン電子炊飯器でも熱が伝わりやすいので炊き上がりも満足できると思います。また、厚釜にすることで熱を均一に保ち炊き上がりを良くする工夫もされています。
IH電子炊飯器(電磁誘導加熱Induction Heating)とは
炊飯器の底面だけでなく側面や上部(フタ)にもヒーターを設置することで、内釜全体を一気に加熱でき、炊き上げ温度を高くすることができます。マイコン炊飯器で使用する電熱ヒーターよりも遥かに大きな火力を得ることで、マイコン式よりもさらに加熱ムラのない炊きあがりが実現できるというわけです。
メーカーによってIHコイルの巻き数や、釜をつつむ広さの違いはありますがIH炊飯器は熱伝導が均一にできます。
炊飯方法はかまど炊きを基本にしています。
昔のかまど炊きとはどんな方法だったのでしょうか?
はじめチョロチョロ 弱火
中パッパッパ 強火
ぐつぐつ言ってきたら中火で沸騰を維持していく
わらを入れ追い炊き 強火
赤ちゃん泣いてもふた取るな 最後に蒸らし
電子炊飯器でもこの工程を基本にマイコンで制御を行っています。
炊飯器といえば釜の種類が気になります!
各メーカー共に釜炊きの炊飯方法に近づけることを目指し、内釜の素材や形にこだわり工夫を怠りません。
使われている素材はアルミから鉄・炭・銅・ダイヤモンド・土など様々です。メーカーごとに差別化を図り造っていますので、主な製品の特徴を紹介します。
・炭釜
IHコイルと相性の良い炭素素材
内釜の厚み全体が発熱し釜の中心まで均一発熱
純度の高い炭素素材のため遠赤外線効果非常に高い
◎三菱
本炭釜純度99.9%
内釜全てが炭素材で作られているものは三菱電機だけです。
この本炭釜は10年の歳月をかけて研究されて造られた製品です。三菱は炭の持っている長所であるIHとの相性の良さ・高い発熱力・泡の発生力等が、釜戸炊きに近いおいしいお米が炊けることを発見しました。
欠点は炭のため壊れやすい点です。そこで炭の純度を高め高温焼形を行い、時間をかけて本炭釜を完成させた製品です。
三菱電気による説明:木炭や竹炭とは異なる炭素材料(純度99.9%)を使用しております。従来の金属と異なる素材を使用しているため、強い衝撃が加わると破損する場合があります。素材の特徴ですので大事にお取り扱いください。
・多層釜に備長炭コーティング釜を使用しているメーカー
三菱電機
東芝
パナソニック
やはり炭(備長炭)は、熱伝導率や遠赤効果が高いので良く使用されています。
・土鍋釜
初めはゆっくり立ち上がりその後一気に加熱(初めちょろちょろ)
遠赤外線効果でお米の内部からふっくら
優れた蓄熱性のため電源OFF後も沸騰が長い
◎タイガー土鍋炊飯IHジャー
土鍋の特長である蓄熱性に、炭化ケイ素の熱伝導の良さを加えることで蓄えた熱を素早くお米に伝えることができます。
・土鍋釜を使用しているメーカー
タイガー
・打込み鉄釜
釜全体が鉄ではなく、「鉄」の粒子をコーティングして効果を引き出した多層構造の釜です。
鉄はIH加熱と非常に相性がよい
発熱効率が良く大火力を引き出せる
打込み鉄釜(酸化鉄)は蓄熱性が高い
アルミ合金は電熱性が高い
アルミ合金製の内釜底面に、IH発熱効率が高い「鉄」の粒子を超音速打込製法で打ち込み底面全体で発熱した熱を、「アルミ合金」の高い伝熱性で内釜全体にすばやく伝え、内釜内の温度上昇のばらつきを低減し、炊きムラを抑えておいしく炊き上げます。
◎日立圧力&スチームIH炊飯ジャー
・南部鉄器 極め羽釜
南部鉄器と言われている鉄器は、欧州の南部鉄器で平安時代奥州藤原氏の時代の遺跡から鋳型が出土しています。
もう一つの南部鉄器は1500年後半に盛岡藩主南部氏が盛岡城を築城した頃に始まったといわれています。この2つの南部鉄器の歴史が存在していたと言うことです。
その後
第二次大戦中は戦時体制により軍需関連品以外の製造が禁止されたり、戦後はアルミの製品の台頭により衰退したが現在は伝統工芸品のほか、料理用器具などに使用され需要も増えています。
鉄はIH加熱と非常に相性がよい
発熱効率が良く大火力を引き出せる
わずかな気泡もない純度の高い鉄鋳物です
南部鉄は蓄熱性が高い
◎象印 圧力IH
南部鉄器をしているメーカー
炊飯器では、象印以外ではありません。その他の電化製品ではホットプレートやたこ焼き器で使われたりします。
・ダイヤモンド竈かまど釜
炭釜のように全体ほとんどが炭素素材ではなく、ダイヤモンドを吹き付けた多層構造の釜です。ダイヤモンドも元は炭と同じ炭素ですので同じ効果があるようです。
ダイヤモンドコーティングにより細かい泡を発生して、底面から発生する大きな泡と合わさり沸騰の促進を行う。
基材となる軽量なアルミは熱伝導率がよくステンレスは発熱に導く効果を持っています。
外側の中空セラミックは蓄熱して放熱を抑えています。
◎パナソニック炊飯器 Wおどり炊き
ダイヤモンドを使用しているメーカー
東芝 パナソニック
・かまど本羽釜
釜戸炊きで使用している釜を目指し、高さ・底面の丸さ・厚さにこだわり作り出したのが本羽釜です。
内釜内面は熱伝導が良いダイヤモンドコーティングを施し、次の層では高熱伝導のアルミ使用しています。
鉄+ステンレス層は大火力を熱対流を高めます。
一番外側の層備長炭入りの遠赤外線コートを施しています。
◎東芝 真空圧力IH
イメージ写真です
・銅釜
優れた熱伝導率
内釜全体を均一に加熱
◎サンヨー圧力IH匠純銅おどり炊き
今はサンヨーという名前は無くなりましたが、かつて銅釜の圧力炊飯器を販売していました。