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飲食店賃貸契約に必要な初期費用 の目安を見ておきましょう
飲食店を開業する場合には、事務所や雑貨店などの賃貸物件の初期費用に比べてさらに多くの資金が必要になってきます。特に重飲食の場合は保証金も高額になってきますので事前に 飲食店賃貸契約に必要な初期費用 の目安を確認して、事業計画を立てておきましょう。
また、その他に改装費など実際の造作費用も用意しておかねばなりません。
再度確認しましょう!
例1
例2
●保証金または敷金
借主が何かあったときのために貸主に担保として預けておくお金のことで、修繕や店内のクリーニングが必要になった場合、原状回復のための費用として使用されます。
残金は基本的に借主に戻ってきます。
一般的に私たちがアパートやマンションを個人で借りる場合は、2か月くらいが目安になってくるかと思いますが、店舗物件を借りる場合にはあまりに古い場合を除き、家賃6か月分が目安です。物件が古かったりすると家賃の2〜3ヶ月分という物件もあります。ただし飲食店を借りるとなってきますと保証金(敷金)は増えて10ヶ月、そして重飲食の場合ですと12ヶ月必要と言われています。
例1を見てもらいますと賃料が30万円で保証金(敷金)が10ヶ月分の300万円必要ということです。
例2の場合は、保証金6ヶ月と書いてありますので、19万×6ヶ月=114万円必要
●償却金
賃貸物件の退去時に、入居の際に支払った敷金や保証金のうち、返却されない金銭を償却金といいます。
例1を見てもらいますと償却費用が30%となっています。これは退出するときに保証金300万から30%を引かれたものが返却されるということです。ただし、そのほかに損傷や家賃の未払等があった場合は、その金額が差し引きされます。
・300万ー90万(30%)=210万返却
例2の場合は、償却2ヶ月となっていますので、家賃19万の2ヶ月分が、6ヶ月分の保証金から差し引きされると言うことです。
●礼金
店舗を借してくれたことに対して貸主に支払う謝礼のことです。礼金は敷金や保証金と違って返還されません。
●仲介手数料
物件の紹介料や契約書、重要事項説明といった貸主との契約の間に入ってもらうためにかかる費用で、不動産会社に支払う手数料のことです。
●前家賃
入居日の月と次月の家賃の合計を支払います。
●造作譲渡費用
店鋪が開店して何らかの理由で直ぐに閉店されるケースも多い飲食店業界、せっかくの内装も減価償却できず費用だけがかかってしまった場合も多々あり店舗の造作物(厨房機器、水回り機器、内装備品など)をそのまま残して現在の経営者から新しい経営者へと譲渡(売買契約)することをいいます。
借主に造作譲渡が発生するのは、あくまで居抜き物件の場合だけなので、スケルトン物件に付加することはありますん。
居抜き物件の場合でも年数が経っている場合は、発生しないこともあります。
上記の例は、保証金や家賃などの他に造作譲渡料が100万円必要です。このような記載事項があった場合でも紹介していただいた管理会社に相談すると条件を検討してくれる場合がありますので、積極的に交渉しましょう。
●保証会社
家賃保証会社との契約が必要な不動産会社があります。
多少不動産会社によって違いは出てきますが、家賃の一ヶ月分が保証金として必要です。更新の度に必要になってきます。
保証会社は不動産会社指定の会社に入るのが一般的ですが、保証会社に入るにも審査があり、場合によっては連帯保証人が必要なケースも出てきます。
初期費用目安
初期費用は物件を借りるときには必ず必要となってきますが、飲食店となると一般的に必要になってくる費用より多くの資金が必要になってきます。
契約時に発生する費用
保証金(敷金)6ヶ月〜12ヶ月
仲介手数料(不動産屋)
礼金(オーナー)ない場合もある
1ヶ月分前賃料
保証会社(1ヶ月分)
造作譲渡(居抜き物件の場合)
◉(例)家賃20万円重飲食店舗の契約初期費用
保証金 240万円
仲介手数料 20万円
礼金 20万円
1ヶ月分前賃料 20万円
保証会社 20万円
造作譲渡 100万円
合計 420万円
重飲食店の場合は、保証金が初期費用の半分以上を占めてしまいます。造作譲渡もあるなしで、かなり費用に違いが出てきますので、オーナー側と相談して少しでも初期投資を抑えていきたいものです。
契約後オープンに向けた費用
保険関係
通信機器等の整備費用
改装費
宣伝費
重飲食の場合は、換気設備なども見落としがちなので、排煙設備が備わっているか、待たない場合は、設置できるか、などをしっかり確認!